2007年2月14日

国土交通大臣 冬柴鐵三 殿


河川行政の民主化を求める要請


【要請趣旨】
 現在、河川整備基本方針及び河川整備計画の策定が進められています。
 河川整備基本方針の策定においては、基本高水流量・計画高水流量は従前の工事実施基本計画で定めた値を科学的に検証することなく、ほとんど同じ値が踏襲されています。その結果、基本高水流量がきわめて過大であるため、それに対応する河川整備を実現することが困難となり、多摩川、利根川など、多くの水系では現実性が失われた基本方針になっています。また、球磨川の河川整備基本方針に関する検討小委員会では、従前の基本高水流量等を踏襲することで、治水対策を川辺川ダムに限定させることを狙った基本方針が策定されようとしています。しかし、それは川辺川ダムに大多数が反対している流域住民が受け入れられるものではありません。このように流域住民の意向と乖離した河川整備基本方針が策定されています。それは、いずれの小委員会においても、流域住民から提出された意見書が真摯に議論されないことに起因しています。
 他方、河川整備計画の策定においては、1997年河川法改正の精神である「住民の意見反映」の実践を目指した淀川水系流域委員会が休止されてしまうことに象徴されるように、住民を排除した河川行政になってきています。肱川水系の河川整備計画策定では流域委員会から住民が締め出され、吉野川水系では,流域委員会は設置せず抜き打ちで複数回の意見聴取する方式をとり、天塩川流域委員会では、市民から出された代替案の科学的な検討を行なおうとせず、さらに利根川水系でも流域委員会を設置することなく「住民の意見は公聴会で聴き置くにとどめる」という住民無視の姿勢が顕著になってきています。
 このような住民を無視した、民主主義に反する河川整備計画の策定は、河川を住民の手の届かないところに追いやり、その結果として河川行政を住民と敵対するものにしてしまい、本来の治水対策をはじめとした河川行政を遅らせることになります。
 よって、河川を流域住民の手に取り戻すため、以下の事項を要請します。

【要請事項】
一、 河川整備基本方針の策定について
@ 現実性がなく、実現不可能な基本方針を策定しないこと。
A 実質的に治水対策の選択範囲を限定するような基本方針を策定しないこと。
B 従前の工事実施基本計画の基本高水流量を踏襲するのではなく、森林の保水力の向上を評価し、科学的に妥当な基本高水流量を新たに設定すること。
C 検討小委員会において、住民から提出された意見書についての議論を真摯かつ丁寧に行うこと。
D 意見書提出者を検討小委員会に招致し、委員及び事務局との双方向の議論を保証すること。
E 意見書作成の際に必要な資料について、住民に提供すること。
F 検討小委員会において、傍聴者に発言の機会を与えること。
G 検討小委員会は当該水系現地で開催すること。

二、 河川整備計画の策定について
@ 河川法16条の2第2項に関して、「河川の状況に詳しいもの」として流域住民を公募し、その公募委員を加えた流域委員会を設置すること。
A 上記の委員会は完全公開とし、傍聴者に発言の機会を与えること。
B 上記の委員会は、流域住民との意見交換会を持つこと。
C 同条第3項に関しては、単に意見を聴くおくだけの公聴会ではなく、住民と河川管理者が議論を行うことができる双方向性の公聴会とすること。
D 住民が意見書を作成する上で必要な資料を河川管理者が提供すること。

 以上
 

 

要請団体

番号
北から

団体名

肩書き

氏名

事務局
所在地

1

北海道の森と川を語る会

代表

小野有五

北海道

2

下川自然を考える会

代表

桑原友一

北海道

3

サンルダム建設を考える集い

代表

渋谷静男

北海道

4

サンル川を守る会

代表

橋本泰子

北海道

5

(社)北海道自然保護協会

会長

佐藤 謙

北海道

6

Water Watch Network

代表

草島進一

山形県

7

最上小国川の“真の治水”を考える会

代表

押切喜作

山形県

8

八ツ場ダムを考える会

代表代行

西薗大実

群馬県

9

八ッ場ダムをストップさせる群馬の会

事務局長

鈴木 庸

群馬県

10

渡良瀬遊水池を守る利根川流域住民協議会

代表世話人

高松健比古

栃木県

11

ダム反対鹿沼市民協議会

会長

広田義一

栃木県

12

思川開発事業を考える流域の会

代表

伊藤武晴

栃木県

13

ムダなダムをストップさせる栃木の会

事務局長

伊藤武晴

栃木県

14

八ッ場ダムをストップさせる茨城の会

代表

柏村忠志
濱田篤信

茨城県

15

利根川の水と自然を守る取手連絡会

共同代表

近藤欣子
武藤千鶴子

茨城県

16

霞ヶ浦導水事業を考える県民会議

代表

柏村忠志
濱田篤信

茨城県

17

八ッ場ダムをストップさせる埼玉の会

代表

藤永知子

埼玉県

18

水源開発問題全国連絡会

共同代表

嶋津暉之
遠藤保男

東京都

19

ATT流域研究所

代表

丸井英臣

東京都

20

全水道 関東地方本部

執行委員長

佐々木幸雄

東京都

21

八ッ場ダムをストップさせる東京の会

事務局長

深沢洋子

東京都

22

多摩川を飲める水にする会

代表

水村節子

東京都

23

立川生活者ネットワーク

代表

稲橋由美子

東京都

24

千葉県自然保護連合

代表

牛野くみ子

千葉県

25

八ッ場ダムをストップさせる千葉の会

共同代表

村越啓雄
中村春子

千葉県

26

利根川流域市民委員会

共同代表

佐野郷美
嶋津暉之
吉田正人

千葉県

27

利根川江戸川流域ネットワーク

代表

佐野郷美

千葉県

28

市川緑の市民フォーラム

事務局長

佐野郷美

千葉県

29

相模川キャンプインシンポジウム

代表

岡田一慶

神奈川県

30

ふるさとの清津川を守る会

事務局

藤ノ木信子

新潟県

31

奥胎内ダムを考える会

代表

三橋允子

新潟県

32

新潟県自然・環境保全連絡協議会

会長

諸橋 潔

新潟県

33

環境会議・諏訪

会長

塩原 俊

長野県

34

渓流保護ネットワーク・砂防ダムを考える

代表

田口康夫

長野県

35

太田川ダム研究会

責任者

岡本 尚

静岡県

36

空港はいらない静岡県民の会

事務局長

桜井建男

静岡県

37

徳山ダムをやめさせる会

共同代表

伊藤達也
在間正史

愛知県

38

新川決壊水害訴訟原告団

団長

井上貞夫

愛知県

39

豊川を守る住民連絡協議会

会長

渡辺 正

愛知県

40

豊川を勉強する会

会長

松倉源造

愛知県

41

設楽ダムの建設中止を求める会

代表

市野和夫

愛知県

42

徳山ダム建設中止を求める会

代表

上田武夫

岐阜県

43

黒部川ウオッチング富山ネットワーク

代表

金谷敏行

富山県

44

兼六園と辰巳用水を守り、ダム建設を阻止する会

代表

碇山 洋

石川県

45

NPO法人伊賀・水と緑の会

代表理事

森本 博

三重県

46

関西のダムと水道を考える会

代表

野村東洋夫

大阪府

47

長良川河口堰建設をやめさせる市民会議

代表

天野礼子

大阪府

48

長良川河口堰建設に反対する会

事務局長

天野礼子

大阪府

49

市民のひろば

代表

増田京子

大阪府

50

富田林の自然を守る会

代表

田渕武夫

大阪府

51

槇尾川ダムの見直しを求める連絡会

代表

榊原鉄次

大阪府

52

玉川峡(紀伊丹生川)を守る会

代表

石神正浩

和歌山県

53

自然愛・環境問題研究所

総括研究員

浅野隆彦

奈良県

54

環瀬戸内海会議

代表

阿部悦子

岡山県

55

寒霞渓の自然を守る連合会

代表

山西克明

香川県

56

海部の自然から学ぶ会

代表

藤田 恵

徳島県

57

NPO法人吉野川みんなの会

代表理事

山下信良

徳島県

58

大洲市の住民投票を実現する会

代表

玉岡政廣

愛媛県

59

肱川・水と緑の会

会長

池田亀菊

愛媛県

60

長浜町をまじめに考える会

会長

中野茂明

愛媛県

61

愛媛環境ネットワーク

代表

阿部悦子

愛媛県

62

環境共育を考える会

代表世話人

松原 学

福岡県

63

子守唄の里・五木を育む清流川辺川を守る県民の会

代表

中島 康

熊本県

64

清流球磨川・川辺川を未来に手渡す流域群市民の会

代表

緒方俊一郎

熊本県

65

美しい球磨川を守る市民の会

代表

出水 晃

熊本県

66

オフィス未来

代表

小川みさ子

鹿児島県

 

《連絡先》水源開発問題全国連絡会(東京都千代田区平河町1-7-1W201)
担当:遠藤保男(TEL&FAX: 045-561-8186)