北海道森林管理局

 局長 亀井 俊水 様

2005年11月17日
(社)北海道自然保護協会
会長 佐藤  謙

北海道森林管理局檜山森林管理署管内奥湯ノ岱(上ノ国町)

         における伐採現場への入林許可に関する申入書

 当会では、貴局檜山森林管理署管内の国有林、奥湯ノ岱の2355林班などにおいて大規模な天然林伐採が行われたことについて、全国・全道のネットワークを通じて側聞しております。ここに、以下の理由から、上記の伐採現場への入林を、積雪期にならないうちに、速やかに許可されますよう、申し入れる次第です。

 

1.北限地帯のブナ林などの森林伐採に関して大きな懸念が生じること

 旧函館営林局・旧北海道森林管理局函館分局の天然林は、北限地域に当たるブナ林やヒノキアスナロ林など道南の自然を特徴づける森林から構成されておりますが、かなり古くから、古生層などからなる急峻な地形上においてやせ尾根まで伐採する過剰伐採が目立ち、貴局が管理する北海道の中では森林の荒廃・源流域の荒廃が最も著しいところと認識しております。そうした状況下で、今回、大規模な天然林伐採が行われたことは、道南という特殊な地域性を示す森林、残された天然林をないがしろにし、源流部に大きな負荷を与えてしまい、貴局の「公益機能の重視」とは正反対の行為になります。また、貴局の伐採では、クマゲラなどの希少種の生息に対して十分な事前調査を行うというマニュアルがあると聞いておりますが、今回の伐採は、かかる事前調査を欠いており、極めて由々しき事態であるとの大きな懸念を持っております。

 貴局は、「開かれた国有林」の立場から、公に対して十分な具体的資料をもって、今回の伐採に関する上記の懸念を払拭する義務があると考えます。また、当会は、間もない積雪期の前に、伐採現場における検証のためにその現場を調査したいと考えております。

 

2.入林申請に許可しなかったことは、極めて異常であると考えられること

 檜山森林管理署に対して、道南の NPO 法人である「地域学習センターゆーらっぷ」が流域生態系をなす源流部における伐採・運搬の現場を観る観点から、これは前項に記した観点とは若干異なりますが、入林許可を申請した結果、同森林管理署は、署長自ら、かたくなまでに、「安全確保が出来ないから入林を許可しない、そして運搬作業が終了して安全が確保されたなら改めて入林許可申請をしてほしい」と同法人に対して返答されたとのことです。

 当会は、北海道自然保護協会を冠し道内各地の自然破壊問題に対応すべく、各地からの情報を得ております。上記の経緯は、同法人からの直接の連絡により分かりましたが、上記の入林許可申請に対するかたくなな不許可は、極めて異常であると判断します。

 まず、上記 NPO 法人に対して、速やかな入林許可を与えるべきと考えます。また、当会は、1に記した観点から、檜山森林管理署長あるいは貴職に対してただちに入林許可申請を行いますので、同様に、速やかに入林許可を与えていただきたいと願っております。ここに、以上について強く申し入れる次第です。


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